事務職からインターネットのオペレーターへ

地元で就職を探していたとき、短大に届いた求人のほとんどが事務か販売職ばかりでした。自分はもっと別の職種に就きたいと思っていましたが、どんな職種があるのかよく知りませんでした。そのまま仕方なく通勤に便利な場所で、事務という条件のもと、適当なところで妥協し就職を決めました。

そんな訳で事務は本当に自分がやりたい仕事ではありませんでした。そのうえなぜ雇われたかすらわからないくらい暇でした。入力伝票を打ってしまったら早々に仕事が無くなり、引き出しを開けたり閉めたりして、何か用事を探すといった状態です。それが毎日だといくら頭をひねっても雑用を何も思いつかなくなり、気分転換によく湯呑みを洗いに行ったものです。

これでは何のために生きているのかわからないと思い、やりがいのある仕事を求めて転職を決めました

仕事面で前職と比べて大きな違い

インターネットブームが到来して、地方へコールセンターの求人が増えました。以前の職場では専用端末2台で伝票を入力していました。しかし新しい職場ではWindowsがずらりと並んで新鮮でした。

事務職のときは一度仕事内容を覚えてしまったら、後はあまり変化がありませんでした。対するコールセンターは次から次へと新サービスが登場するので、退屈している暇はありません。しかもその気になればいくらでも知識が身につけられ、時代を生きている感じが得られました。ようやく仕事らしい仕事に出会えたことが嬉しかったです。

以前の会社でも電話は取っていましたが、お客は得意先ばかりでした。コールセンターには一般の方々からパソコンに関する質問の電話が鳴りやむことがありません。互いの話がよく通じないのは日常茶飯事です。しかもコールセンターに苦情はつきもの。そのため顧客相手のマナー研修やマニュアルがありました。

また以前の職場は地方支店で10名ほどしかいなかったのに比べ、コールセンターともなると200人以上の大人数で、まるで学校へ行っている気分でした。お使いに行ったり、お客にお茶を出したりの雑用もありません。新しい職場では仕事だけに集中できる環境が与えられました。ほぼ1日ずっと顧客と喋りっぱなしかパソコンと顔を付き合わせているかです。

会社の面で待遇など異なっていたこと

事務職として勤めていた期間に、給与の変動はほぼありませんでした。恐らく何十年勤めても、そう給料があがることは無かったでしょう。しかしボーナスは年2回3ヶ月分貰えたのは、とても嬉しかったです。

コールセンターは派遣会社に雇われて行っていたので時給制でした。しかし毎月の給料は正社員で事務をしていたときより増えました。ボーナス分まで足すと以前と同じくらいの額になります。 事務員の仕事は女性だけに給仕の仕事がありました。電話もまず事務員が受けてから、営業職の男性に転送する決まりです。営業職の人の直通があればいいのに、そうはなっていませんでした。これがプロバイダのコールセンターでは男女の比率が同じくらいで、皆が平等の立場でした。

研修は事務員時代にはありませんでした。新入社員のときに女性の引継の人に直接、通常業務の中で指導をして貰い、あとは課長に会社のパンフレットを見せて貰ったくらいです。これに対しコールセンターではまるまる1ヶ月研修に時間を費やして、パソコン技術やインターネットの知識、電話シミレーションを学びました。徐々にステップアップしていき、終盤にはベテランにサポートして貰いながら、実際に顧客の電話を受けました。

転職前に予想していたことと違ったこと、自身が勘違いしていたこと

パソコンは数学が得意な人がやるものだと思い込み、その分野に手を出そうなどと考えもしなかったのですが、やってみると文系の自分でもできました。むしろ意外とパソコンに向いているとわかり、その後にいろいろな資格の勉強をしました。 無口で大人しいはずの自分が顧客に雄弁と語り、人と喋ることでストレスの発散にもなっていることに気づかされました。こんなことなら学生のうちから、もっと視野を広げて物事を見ていれば良かったなと思います。